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□ねだって
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「サガに会いたいなぁ、声が聞きたいなって思って。
でも私ばっかりおかしいじゃない?
何でサガは私に会いたいとか言わないのかなって思って。
考えたらサガは私にいっぱい触るけど、私はサガにあんまり触らないなって…」

「そんな事もないと思うが…」

「そんな事あるの!
それでね、サガが触るみたいに私もいっぱいサガに触ったらサガも私みたいに会いたいって思ってくれるのかなぁ、なんて思ったりして。


……呆れた?」



怒られた子供のようにシャツの裾を掴んで落ち着きなく動く。

そわそわと言った表現の方が正しいのか。

視線もあちこちさ迷って居心地悪そうにしている。



「呆れたりなどしないさ。
おいで、音夢。」



ぱぁっと花が咲くようにこちらへ駆け寄る。

抱き留めてやると嬉しそうに顔を上げた。



「サガ、子供っぽくて嫌になった?」

「いいや、可愛いとは思ったが…
私も音夢に触れられたくなった。」

「本当?」

「しかしな、私は言わないだけで音夢以上に音夢に会いたいと思っているし、私の名前を呼ぶ音夢がとても愛しい。」



思ってもいなかったのか、赤い顔をさらに顔を赤くして私の胸に顔を埋める。

そんな音夢の前髪を掻き上げ額にキスをした。



「サ、サガ…!?」

「さぁ、夜はこれからだ。
思う存分触ってくれ。
私はその分だけ音夢を愛してあげる。」



耳まで真っ赤になった音夢の腕が私の服を引っ張った。





(たまには言葉にするのも大事だと知った)
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