MAGI ｄｒｅａｍ＊ｎｏｖｅｌ
□君ﾉ歌声ｶ ﾞﾎﾞｸｦ誘ｳ
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
夜明ｹ前､少年ﾋﾄﾘ窓ﾐﾂﾒ明日ﾉ自身ｦ秤ﾙﾔｳﾅｼ
あぁ…俺って…
俺の人生って…
なんだ…?
ふと考えてみたんだ
人間なんてちっぽけなもんだよ
だって、
俺だって
さっきのイカレたおっさんだって
俺が助けた子供だって
命の重みってもんは一緒だろ
なのになんだよ
金がすべて?
富と名声?
何が悪で何が善なんだ?
迷宮を攻略したら
富と名声が手に入るだろう
あのおっさんみたいな
悪魔になるのか
金を持つってそういうことなのかな
ここで寝息立ててる坊主だって
こいつの力さえあれば迷宮なんて…
こいつの力さえ……
あれば約束された未来が……???
なんでまた、
こんなんだからまともな人生歩めないのか
またこんなこと考えて。
甘いんだ、
いつも。
考えてることが甘くて
狡くて
醜い???
こいつがいるからって
こいつが「アレ」を持ってるからって
約束された未来なんてないのかな
今まで散々地獄を生き抜いて
酷い人生だったけど
コレで終わりになるかもしれねぇって。
分かってんだよ
自分がズルくて
いつも逃げてて
人任せだよ。
知ってんよ。
でも、
………俺は
なぁ
教えてくれよ母さん
俺だって…
俺だって…
……強くなれるのか??
強くなりたい、
そうだ
俺の一生こんなんで終わってたまるか。