光芒

□2008.05.14 14:46
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「1週間後にチャイニーズ系マフィアのパーティーがあります。そこに潜入していただきたい。」
「私達の出番ってわけね。」
ウエディが微笑む。
「今回はアイバーと名無しさんさんに夫婦としてパーティーに出席していただきます。ウエディは会場に停めた車にカメラの設置を。メロとマットは会場近くで3人をサポートしてください。」
「何を調べればいいの?」名無しさんが聞く。
「今回はパーティーの列席者を調べたいんです。どうも人脈がつかめませんので…。お二人にカメラを取り付けます。くまなく会場を回ってこちらに情報を送ってください。」
「今回はEASYですね。」アイバーの言葉に竜崎がうなずく。
「まぁ、素性がバレなければ招待客に手荒なマネはしませんからね。かと言って油断は禁物ですよ、アイバー。」
「私のワイフは君かい?よろしく、アイバーだ。」
名無しさんに向かってアイバーがウインクする。
「名無しさん名無しさんです。アイバーさん、ウエディさん、よろしくお願いします。」
「ウエディでいいわ、名無しさん。アイバー、かわいい奥さんでうらやましいわね。」
ウエディが肩をすくめる。
「一夜限りでも嘘でも、名無しさんを妻としてエスコート出来るなんて光栄だよ。」
そう言って名無しさんの手を取り、手の甲にキスをするアイバー。
名無しさんは顔を赤らめ、固まっている。
「アイツ、相変わらずキザだな。」
メロがチョコを神経質にパキパキ鳴らしながらつぶやく。
「名無しさんさん、当日までにドレスを用意しておいてください。アイバーはタキシードを。」竜崎が2人に言った。
「名無しさん、きっとダンスの時間がありますよ。あなた、踊れますか?」
アイバーが名無しさんに聞く。
「え、いや、多分ダメ…です。」
「では、今夜からレッスンです。いいですか?」
「あ…。」名無しさんが了承しようとした時、
「アイバー、そのレッスン私が引き受けますので。」と竜崎が言った。
心なしかいつもより声が低い。
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