光芒

□2008.05.14 14:46
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「残念ですが仕方ありませんね。私は当日のお楽しみとしましょう。」
アイバーは大げさにがっかりして見せた。
「本部は私とニアと月くんでモニターチェックを行います。」
「竜崎、私達は?」相沢が尋ねる。
「相沢さん達は警察にいてください。日本で何かあった場合、警察に出動要請が必ず来ます。そちらの情報とこちらの指示で動ける方が警察にも必要ですから。」
てきぱきと竜崎が指示を出していく。
「では、1週間後です。アイバー、ウエディ、名無しさんさんは準備お願いします。メロとマットは会場のセキュリティと周辺を確認してください。迎賓館を貸し切ってはいますがホテルの敷地内です。くれぐれも一般人を巻き込まないように、万が一の脱出ルートも考えておいてください。」あなた達2人はすぐ銃撃戦に持っていきますから…と竜崎はつぶやいた。
「はいはい、今度は気を付けます。」マットが気のない返事をする。
「…返事は1回。」竜崎が横目でにらんだ。
「はい、もうしません。」マットが直立不動で答える。
「そのパーティーって何のためのパーティーなんだい?」月が竜崎に尋ねた。
「華僑をまとめている王一族の長老のお祝いだそうです。まあ、いわゆるお誕生会ですね。」
生クリームをなめながら答える。
「長老はかなりのご高齢です。彼自身に血なまぐさいところはもう無いのですが、孫にあたる王孫新がかなりの曲者のようです。アメリカやロシアのマフィアとも親交が深い。一族や血を重んじる考えよりも、より金儲けを考えているような男です。何か出るとしたらこの男から…と私は考えています。」
竜崎は爪を噛みながら説明した。
「王孫新…。」名無しさんはその名前をつぶやき、もらった資料の顔写真を見つめた。
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