進め!

□対ハンゾー!
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「おせーよ!もう順番だっつの!」

『いやー道に迷っちゃってさー。』


ハンゾーとゴンの試合が終わった後トイレに行ったら、思いの外道が複雑で結構迷ってしまった。


『え、クラピカ終わったの?』

「ああ。」

「名無し氏、よろしいですか?」

『あ、はい!』

「第3試合!
名無し対ハンゾー!」

「お前か…。少々やりづらいがまあ俺の勝ちだな。」

『はあ?何言ってんの?私の圧勝に決まってるでしょ!』

「おい名無し!あんま無理すんじゃねーぞ!」

『大丈夫だよキルア。』

「キルアの言う通りだ。チャンスは1回ではないからな!」

『はいはーい!』


「それでは…始め!」



開始の合図とほぼ同時にハンゾーに蹴りをいれる。


「ぐっ…。」

『逃げてもムダだよ?』


走るハンゾーに追い付き、また蹴る。
何度か繰り返してるうちに、ハンゾーの動きが鈍くなってきた。


『そろそろ骨折れた?』

「2回目のですでに折れてたさ…。」

『え、マジ?でもそれにしては、』

「当たり前だろ。俺もあの頃のままじゃねーんだよ。」

『ふーん。でも…。』


ハンゾーの顔を掴み、ナイフで目のまわりをくりぬくように傷付ける。


『私に勝ったこと、なかったよね?
…降参して。じゃないと目玉をもらうから。』

「…まいった。俺の負けでいい。」


笑みを消してそう言えば、あっさりと負けを認めた。


『本当?よかった〜。』

「前にひどい目にあったからな…。」


「「「「(名無しって…。)」」」」


「第3試合、名無し氏の勝利!」


「よ、良かったじゃねえか。」

『ありがとレオリオ!』

「お前そんなに戦えたのかよ!」

『まあね。』








******


試合が終わった後、私は師匠に連絡するように言われてたので電話をしてきて、また迷いながら試験が行われている部屋へ歩いていた。


『う〜ん。試験終わったらどうしようかなあ。やっぱりみんなは家とかに帰るのかな。』


独り言を言ってドアを開けようとしたら、ちょうど中から誰かが出てきた。


『キルア?』

「っ!名無し…。」


中から出てきたのはキルアだった。
キルアは私を見て一瞬凄く悲しそうな顔をした気がするんだけど…気のせいかなあ。

『どうしたの?』


声を掛けて1歩近付こうとしたら、素早く横を走り抜けていってしまった。


『…?トイレ我慢してたのかな。』


うん、きっとそうだ。





部屋に入ると、凄く重い空気になっていた。

『クラピカ…。何かあったの?』

「名無し…。」
















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