短編
□それは君が好きだから
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「おっはよー!あれ?元気無いね。どうしたの?」
『菊丸…。』
今の私と対極なテンションで教室に入ってきたのは菊丸。私の天使だ。
「なんか疲れてる〜って感じ?」
『あのね?聞いてくれる?不二ってばヒドイんだよ!
昨日の放課後私居残りさせられてたんだけど、先生が不二に私の課題を見てやれって言ったらしくて、ずっと不二と2人で課題やってたの!
いや別に教えてくれるならいいんだよ、励ますとかさ。せめて黙ってるとか。
なのにね、不二、私が書いたのを見て、笑い、バカにし、やり直しだよ!?
ヒドイと思わない!?そりゃあ私は頭良くないけど!
別に頼んでないs「おはよう。」って感じで不二のお加減で課題が終わったんだ!いや〜やっぱり不二って天才だよね!』
「何の話だい?2人とも。」
やっべ、魔王キタ!
「おはようにゃ〜。」
『あれっ?不二いつのまに来てたの?全然気付かなかったなあ!
今ね、ちょうど不二の話をしてたんだ!』
「へえ。どんな?」
『昨日親切に「頼んでもない課題見てやったって?」わーおバレてるー!!』
「そっか。せっかくあんな時間まで残ってやったのに、名無しには必要無かったんだ。」
『めっそうもございませんんんんん!昨日不二様がいなかったら私はどうなっていたか…。』
「でしょ?」
『はい!ありがとうございましたあ!』
「で、今日もどうせあるんだろ?」
『そりゃあもちろん。』
「しょうがないから今日も見ててあげるよ。」
『えっ。いやいいです。丁重にお断りさせて「は?」ありがとうございますぅ!今日もちゃんと課題が終わりますね!』
(不二も素直になればいいのに…。ほんとは先生に頼まれてなんかないはずなんだよねぇ〜。)
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