本家のあまのじゃく

□遠野での夜
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若の特訓に付き合ったり、淡島達と遊んでいたらいつの間にか日が沈みかけていた。


「あ、名無し!そろそろじゃねえ?」


私と同じく性別が変わる淡島が、先に戻ってようぜと声を掛けてくれる。


『そうだね。若、私達は戻ってますので!』

「ん。俺らもちょっとしたら行く。」





*******


山の中を歩いている内に俺は男に、淡島は女に変わったけど、お互いには見られても気にしないことにした。
だってあまのじゃく仲間だからな。


「名無し!?お、お前男になったら変わり過ぎじゃねえかぁぁぁ!?」


俺を見てデカイ声をあげた淡島に、お前もそうじゃないのかよとつっこもうとして振り返ると昼間とほぼ変わらない姿。


『はあ!?何だ淡島!昼と一緒じゃねえか!』


「普通そんなに変わんねえだろ!?いや、他のあまのじゃく見たことねえけどよ!!」

『普通変わるだろ!?俺も他の奴は見たことないけど!』



別人の如く変わるのが普通だろ…?
一瞬淡島は変化してないのかと思ったぜ。


『やっぱ個人差があんのかな。』

「…みてえだな。
つーか、名無し話し方も変わってねえ?」


見た目も口調も初対面の奴には大体聞かれることだな。
違和感あんのか?


『だって、この格好で話し方が女だったら変じゃね?』

「あー確かにな。」

『淡島はいいな、女でもその口調可愛くて。』

「可愛…!?」

『うん。可愛いぞ?』



顔を真っ赤にして驚いてる。
あ、もしかして可愛いなんて言われた事無かったのか?


『淡島〜?大丈夫か?』

「う、うるせえええ!!」


あ!
走ってどこか行っちまった。










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