本家のあまのじゃく

□奴良組の日常
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<とある小妖怪side>


俺がいる奴良組には色んな奴がいる。怖い奴、おとなしい奴、可愛い奴、カッコいい奴、変な奴、頭がいい奴、面白い奴――――――。
その中でも一際目立ってるのは、最近入ってきた名無し。
もちろん名無しの容姿も理由の一つだけど、それより目立ってしまうものがある。
それは――――――――



「名無しっ!ワシと散歩にでもいかんか?」

『行くわけねーだろボケ。』

「ならワシの隣に来い!一緒に飲みあかそう!」

『てめーの隣いくくらいなら帰る。』




総大将への、態度。
今まで総大将にこんなヒドイ態度をとった仲間なんていなかった。
自分たちの大将に暴言を吐くなんて、普通なら嫌われてもおかしくない。
でも名無しは、すっごくいい奴だから本人は気付いて無いけど人気者。
総大将が嫌われてるのは、総大将にかなり原因があるし…。











名無しは仲間想いで強くて優しくて(総大将以外には)カッコいいから、女妖怪達のあいだでも人気がある。

今だってほら、総大将(名無しにうざがられてる)そっちのけで女妖怪達が名無しと親しくなろうと火花を散らしながらお酌している。
名無しは気付いて無いけど。

…総大将粘るな〜。



「なぁ、ワシに『しつこいんだよお前!俺に構うな!』

「無理じゃ。構い倒したい。」

『死ね。』

「ほんとに照れ屋じゃのう。そんなとこも可愛いが。」

『死ね。』

「名無しは夜しか来てくれんからな、ワシはお前といたいんじゃ!」

『死ね。』




総大将、会話になってません…。


今はこんな名無しだけど、いつかは総大将にも優しくなれる……といいなあ。









奴良組の日常


(いや、無理じゃね?)
(…やっぱり?)








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