本家のあまのじゃく

□夢を見る
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「おはよーございます若ぁ!!」


テーブルには、豪華な刺身盛りなど、普通ではあり得ない朝御飯が並んでいた。


「…………こ、これは…………?」


「いやあ――――
昨日の夜は…勇ましゅうございましたぁぁ―…

拙者―
感動いたしましたよ。
ようやく奴良組に光明が見えたのだ。

時代が変わる…
戦慄さえ覚えましたぞ!」


「 ハ? 」


「おう カラス!
若がとうとう目覚めたそうじゃなぁ!!」


「ついにまた妖怪変化されたか!!」


「再び三代目を目指す宣言をなされたとか!!」


「いやぁー
ワシら本家一同これ程のよろこびはないですぞ!」


「ささ!!
では宴を始めましょうかの〜」


完全に若置いてきぼりで話が進んでる。


…確かに昨日の若はそう言ったけど、たぶん若は覚えてないんじゃないかなぁ…。
ま、ごちそうが食べられるからいいけどね!



「ちょっと待って!

…何の話?」



…やっぱり…。



「ハッハッハッ
しらばっくれて

昨日の夜、若は妖怪となって…
いやー美しゅうござった
りりしゅうございました。」


「きかせてくれカラス天狗!!」


「うむ!!皆にも見せたかったのう あの姿。
なぁ、名無し!」


『ん?あ〜まあね〜。
それより、おかわりぃ〜!』

「Σはっやー!」




「知らないよそんなの…。
とにかく、ボクは学校に行って来るから!」


「え、ちょっと若〜!」


『じゃあ、若のぶんのご飯食べていい!?』


「あ〜リクオ様行っちまった…。

しょーがないな、いい…って
もう食い終わってんじゃねぇか!!」


『だってお腹減ってたんだもん。』


「まったく…。

…ん?オレのぶんは…?」


『てへ☆』


「名無しー!!!」











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