本家のあまのじゃく
□過去の記憶2
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牛鬼達と別れて一時間もしないうちにカラス天狗に呼ばれた。大阪城に出入りするらしい。
もっと早く言えよ!こっから大阪城って結構遠いぞ!?
ぜってー遅れるって!
…まあ、百鬼夜行だしな…。俺が遅れたくらいじゃ変わんねぇか。
*****
大阪城――――――
「なんだ…来たのかてめーら。」
「百鬼夜行ですからな。」
「入れ墨だけじゃ、さびしいでしょう。」
「……バカな奴らじゃ。」
「あれ?名無しいなくね?」
「あ、ほんとだー。」
「えーこのいい感じの場面で?」
「しっ!お前ら、総大将に聞こえちまうぜ!」
「あ…………。」
「…………………………。」
「「「(あからさまにショック受けてるー!!)」」」
「…何やら珍客が多いのう。
力の差もわからぬ虫ケラが…。
曲者じゃ。キタナイ鼠共が入り込んでおるぞ。
誰か…余興を見せてくれる者はおらぬか?」
「我が名は凱朗太!!羅生門に千ね―――――」
ブシャァァァァァァ!!!
「な、何だ!?いきなり真っ二つになったぞ!?」
『うるせーよデッカイの。俺は今―――――機嫌が悪ぃんだ。』
大阪城に着いたが、俺は無駄に遠い距離を動いて不機嫌だった。
だから、大声で張り切っているこのデカイ奴が目障りで縦に斬った。
ちっ、服が汚れちまった。
「名無し!?」
『おう。
何だよ?この状況。俺"大阪城で出入り"しか聞いてねーんだけど。
てか、ムカついたから斬ったけど、こいつ敵だよな?』
「わかっとらんかったのか!!
でもまあ―――これに免じて、遅れたこととワシの説明を聞いてなかったことは許してやろう!」
『あ?カラス、お前説明したのか?』
「したに決まっ「名無し!!ワシはお前が来ると信じとったぞー!!」…総大将…。」
『うざっ。』
「あ〜良かった。名無しが来なかったら俺達あいつに飛ばされてたかもな!」
「それに総大将のテンションも上がったし!」
『ぬらりひょんのテンションはどうでもいいが、安心しろ。お前らは俺が守ってやるよ。』
「やべ!俺今名無しにキュンときた!」
「俺も!」
「………………………。」
「総大将、睨まないで下さい…。」
「…名無しはアレか?ツンデレなのか?」
『キモイ話し掛けんな。』
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