進め!
□3次試験
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3次試験の合格条件が言い渡され、みんなが色々考え始める。
「側面は窓一つないただの壁か。」
「ここから降りるのは自殺行為だな。」
『ちょっと厳しいものがあるよね!』
「普通の人間ならな。」
1人の男がドヤ顔で言い、壁を降りていく。
「このくらいのとっかかりがあれば、一流のロッククライマーなら難なくクリア出来るぜ。」
『つまり自分は一流ですと。』
「誰だってやりゃあ出来んだろ。」
「二人とも…。」
『だって〜。』
「あ、あれ。」
ゴンが遠くを指差す。
そこには、こっちの方に飛んでくる鳥のちょっとした群れがあった。
『あの鳥初めて見た!』
私がジャポンでは見ない鳥を観察していると、鳥達は男を見て口を開けた。
あ、餌にするのか。
『あの人失格だね。』
「死んだろ…。
外壁をつたうのは無理みてーだな。」
「きっとどこかに、下に通じる扉があるはずだ。」
『流石クラピカ!』
「じゃ、手分けして探すか!」
*****
『う〜ん。中々見つかんないなあ…。』
何か無いかと探してるけど、簡単には見つからない。
…それにしても思い出すなぁ…。ジャポンでもよく探し物をしてたな〜。
…ん?確か私、ハンゾーとも探し物してた気がする…。
それで、その後に……
『あー!!思い出した!!』
「!?」
私がいきなり叫んだら、近くにいたキルアが肩を震わせた。
「な、何だよいきなり!」
『ハンゾー!お前私に500円返せよ!』
キルアの声はスルーしとく。
これは超大事な問題だからね!
「あ?何だよ500円?」
『うん!前に貸したじゃん!』
「そーだったか?覚えてねえな。」
『はぁ!?貸したから!いいから返せ!今すぐに!』
「今!?馬鹿か!"円"なんて持ってきてねーよ!」
『いいから返せー!!』
私はハンゾーに向かって走った。クソ、言い逃れしようったってそうはさせn………
「名無し!?」
後ろからキルアの声が聞こえる。でも振り向くことは出来ない。
…何故なら、私は今下に落下しているから。
って、落下ぁ!?
『え、何!?ちょ待て!ぎゃぁぁぁぁ!!』
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