07/09の日記
13:35
銀高:熱中症(甘め)
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「高杉、大丈夫か?」
手に盆を持った銀時は足先で器用に襖を開けた。
和室には布団に横たわる高杉の姿があり、その枕元には少し上を向けた扇風機と水の入った洗面器が置いてある。
「…銀‥時…?俺は…寝ちまってた…のか…?」
額に濡れタオルを乗せた高杉は小さく呟きながら薄く目を開いた。
「寝ちまったってか、此処に来て直ぐ倒れたんだよ。顔も紅かったし身体も熱かったからな、日射病か熱中症にでもなったんだろ。」
額のタオルを濡らし直して乗せてやる。
夏も近づく何とやら、異常気象に温暖化で朝から晩まで猛暑続きだと結野アナも言っていた。
そんな昼間。
訪ねて来た高杉は『あちぃ…な…』と呟くや否や廊下に倒れ込んだ。
銀時は急いで椅子に座らせ、取り敢えず水を渡してから和室に布団を敷いた。
しかし高杉は水を飲んだ様子もなく椅子に凭れて目を閉じている。
全く動けない高杉に「おい、水飲め」と言っても自分では飲めなさそうだったので口移しで飲ませた。
高杉も素直に銀時から注がれる水をどうにか飲み込み、布団に横たわるや否や眠ってしまったのだ。
和室は網戸にしてるが何せ風が無いので扇風機をそよがせ、高杉の頭はアイス枕と濡れタオルで冷やしていた。
冷えピタは有るのだが高杉は変に冷た過ぎると以前言っていたので仕方なく。
「取り敢えずアクエリオスと飯食え。」
ゆっくり高杉を起こす。
「飯はまだ要らねェ…ヤクルコが良い…」
「ヤクルコで解決するなら最初から買ってるわ、今お前に必要なのはアクエリオスだ。あと飯も、ほら梅粥にしたから。」
小さな土鍋を開けて梅肉の混ざった粥を椀に移してやる。
「…美味そう、だな…」
「味見したら美味かったぜ、塩分も摂れるし。ほら。」
レンゲと椀を差し出すと高杉は素直に受け取った。
しかし
「銀時…悪いが、身体起こすと少し気分悪りィ…」
高杉の呼吸が辛そうで手元も少し震えているので、銀時はゆっくり寝かせた。
「どうだ、マシか?」
「あァ、少し…楽だ…」
一息ついた高杉は銀時を見る。
「銀時…」
「ん?」
「それ、お前の口に入れろ。飲み込むな。」
「それ?あぁ、粥か?何で?」
「いいから‥。」
言われて、銀時は一口粥を含んで高杉を見る。
すると高杉は銀時の着物を引いて、口を開けた。
が、銀時はつい驚いて粥を飲み込んでしまった。
「…寝る…」
軽くショックを受けたらしい高杉が背中を向けるのを引き止め、銀時は新しく口に入れた粥を口移ししてやった。
「‥可愛い過ぎるんだけど、お前。」
「うるせ…」
くしゃりと頭を撫でて、ちゅ…と軽くキスをして唇を離せば満足そうに目を細めて笑った。
おしまい
リクエスト有難うございましたm(_ _)m!
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