小説 弐

□炭酸水
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「これが炭水酸…初めて見た…」


「炭酸水な…どうだ?綺麗なもんだろ。」


真夏の屋内、高杉の家の一室に桂はいる。



机の上に置かれた透明な硝子の器には小さな水泡の浮かぶ水が注がれていた。



「あぁ…綺麗だ。まるで水の中に宝石があるみたいだ…」


家柄、外国から父が取り入れた炭酸水。


初めて見た時、自分も綺麗だと見とれた。


夏の強い光に翳すと一層綺麗で、桂にも見せてやろうと呼んだのだ。



「光に翳すと一層綺麗だろ。」


「あ、本当だ!炭酸水かぁ…凄いなぁ…」


桂と高杉は暫く其を眺めていた。


静かな夏の日だった。
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