小説 弐

□箱詰め
1ページ/11ページ

「…まさかこんな事になろうとはな…」


神妙な面持ちで呟く桂の隣りには明らかに不機嫌な銀時がいた。


「何がこんな事に、だ。毎回毎回ここぞとばかりに出てきやがって…ウザイ!」


「痛い!何をする銀時!」


叩かれた頭を抑えて喚く桂は煩いとまた叩かれた。



状況はこうである。


午後7時半、新しくオープンした大手よりどりショップの裏方手伝い(依頼)の帰り、エレベーターに乗った銀時。



その途中で乗り込んできた坊主姿の桂(買い物)。その手にはンまい棒。



人も殆どいない店内のエレベーターに二人が乗り合わせたわけである。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ