小説 集似
□Sex・in・a・box・game!
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5月某日の夕暮れ時。
万事屋の和室に一枚のシートが敷かれた。
「あんな煎餅布団でも、無いよりマシだったのにな…遂に布団まで無くなったか。」
高杉は沁々と呟きながら、畳に敷かれたシートを見つめた。
「オメーは沁々と何失礼ぶっこいてんだ、別に布団代わりじゃないからねソレ。」
そう言いながら、銀時は押し入れの奥から小さな箱を取り出した。
「銀時、無理な見栄は張るもんじゃねェ。別に笑わねェから安心しろ。」
「だから違うって!何ちょっと優しくなってんの?こんなシートで寝るくらいなら始めから畳で寝るわ。」
「…じゃあ何だ?」
漸く布団代わりでは無いと信じた高杉に、銀時は箱から取り出した小さなリモコンを渡した。
「ま、一言で言えばゲームだな。シートに四色、丸があるだろ?で、この指示板が示した色に手か足を置く。倒れたら負け。」
銀時は箱から出したルーレットの様な物をシートの側に置いた。
「其のリモコンが此の指示板に繋がってるから。」
「ヘェ…」
「じゃ、早速ジャンケンで」
「成る程…リモコンあるなら一人でも出来るわけか。頑張れよ銀時、俺は寝る。」