小説 柔録

□淫夫流艶THE
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銀魂高校保健室。


生徒達は午後の授業の最中、銀八はカーテンで仕切られたベッドで唸っていた。


挟んでいた体温計の電子音が鳴り、高杉が其れを手にする。


「38.9…余程質の悪い風邪かインフルエンザですね、だから昨日の内に病院行けっつったろ馬鹿じゃねェのか。」


「ゴホッ…先生、ゲホッ…言葉に愛情が微塵も感じられません…。」


「愛情も何も、駄々捏ねて言う事聞かねェからだろ。自業自得だ。」


高杉は体温計をしまいながら言い捨てる。


「だってよぉ…ゲホッ…今の時期ゴホッ…絶対アレ、検査すんじゃん?嫌だって言っても頼んでもいねーのにゲホッゲホッ…『念の為に』とか言って鼻に綿棒、刺すんだぜ…?」


「結局病院に行く羽目になってちゃ世話ねェがな、相変わらず馬鹿な坂田センセ。」


「オメー…さっきからちょいちょい暴言挟まってんの、解って…てか聞いてる?」


銀八の台詞を無視して高杉は記帳した後、電話をかけていた。


「あ、理事長?高杉です、坂田先生が高熱出してましてね。ええ、インフルエンザとか可能性ありますし…私が促しても行かないんですよ、はい、お願いします。」


電話を切った高杉を銀八は青ざめながら見た。
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