小説 語
□ホワイトデーとは。
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3月15日。
因みに朝。
今日も生徒達の一日が始まる、と言うか始まっている。
1年、2年、3年だろうと、A組だろうと、z組だろうと、其は同じ事だ、ってくらいにまとめておく。
「それじゃぁ…タイミング良くホームルームはじめるから席つけお前ら〜」
ノー天気なのか何なのか解らないのかすら解らない様な銀八の声がz組の教室に響く。
「日直の近藤は、さっき廊下で死んでんの見たから号令は俺が言うわ。」
銀八はクラス全体を見渡した後号令をかけた。
「起立礼着席。」
それはもう生麦生米生卵並みに早い号令だった。
「早いわボケェェェッ!!」
早速、新八がツッコミを入れる。
「新八ィ…先生のデリケートなハートに向かって『ボケ』って何だ。あ、『ボケェェェッ!!』か。」
大して傷付いた様子もない銀八は軽く胸に手を当てた。
「うるせーよ!繰り返すんじゃねーよ!ツッコミ入れた此方が恥ずかしくなるだろーが!」
じゃなくて!と新八は言い直す。
「先生こそ号令くらいちゃんとかけて下さいよ!一応教師でしょ!」
「おい皆、今日の一限目は特別に『楽しい楽しいシンパチマツリ』だ。場所は裏庭。全力でやるぞ。」
「シンパチマツリって何だァァァァァァァァ!!どっちですか!?新八祭りですか!新八血祭りの略ですか!?」
「んなもん…決まってるじゃねーか。」
銀八は胸に手を当てたまま笑った。
「いい加減胸に当てた手をどけろォッ!腹立つ!けどスンマセンでしたァァァァァァァァ!」