小説 杉
□悪戯はほどほどに
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「………」
朝8時。
ふとした重みに開眼して間もなく、銀時は目を見張る。
目の前、というか自分の上には敵役兼シリアス担当高杉がいる。
ついでに云うなら跨がっている。
かれこれ設定は良いとしても、それだけではない。
銀時が眼を見張る理由
それは…
「よぉ銀時。杉子が来たぜ、おはよう。」
自分の上に跨がっているのは間違いなく高杉だ。
ニコリと首を傾げて笑う高杉は高杉ではあるが…
何時もの着物ではなく、膝上ソックスに赤い襦袢の上に鶯色の華やかな柄の着物。
いつもの包帯は外し、代わりにつけているシンプルな眼帯。
その左側に寄せた髪を小菊の髪飾りで留めている。
その姿もだが、何より眼を引く着物の裾。
膝上15センチ。
微妙な短さが返ってなまめかしく見える。
銀時は今まで生きてきてこれほど驚き、声が出なかった事は無い…それくらいのショックを現在進行形で受けていた。