小説 杉

□愛刀は大切に
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「何だよ、また必殺技か?こないだやったばっかりだろ…」


「いや、今回は少し問題があって呼ばせてもらったのだ。」


モニターの画面が映したのは、今居る空間と同じく暗い空間だった。



そこに一人、見覚えのある奴が寝ていた。



「高杉ィィ!?何してンだアイツ!?」


洞爺湖仙人は銀時の肩を掴むと必死に訴えた。



「主!頼む、奴をどうにかしてくれ!」


「はあ!?」


「実は…」



洞爺湖は深刻な面持ちで説明した。


「あの日、銀魂三十六巻の後…私は全てを終えたと安心していた。」


「何も終えてなかったじゃん、土下座しただけじゃん。」



銀時の呟きは見事無視された。


「正直必殺技を拒否するお前達にも驚きはしたが…奴はシリアスかつラスボス的位地にいながらにして一番戦う機会があるおいしいキャラでありながら…まっったく起きんのだ!!」


洞爺湖はモニターに映る高杉を指差す。


「見よ!これだけ言ってるのに未だ起きる気配がない!銀魂キャラで有る限り奴にも、いや…奴にこそ必殺技が必要なのだ!」


洞爺湖はモニターのマイクへ向かって叫ぶ。


「起き…あっ違った、目覚めよ!目覚めよ選ばれし者!!」


必死に高杉へ呼びかける洞爺湖。


モニターの高杉はピクリともしない。
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