小説 杉

□愛刀は大切に
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真っ暗な空間に銀時と神楽、そして新八は眠っていた。


『目覚めよ』


闇に響く声と共に、眩しい光が一閃した。


銀時達は眼を開き、身体を起こす。


「銀さん、ここってこの間の…」



「何とか仙人の縮れ毛部屋アル。」



「あ〜アレか、何とか仙人ね。ハイハイ……何とか仙人って何?」


「「知らね」」


神楽と新八は声を揃えた。


「洞爺湖仙人だって言ってんだろーが!コホン…目覚めたか、選ばれし者ども。久しぶりだな、我が主。」


現れたのはかれこれ数回の登場、銀時の扱う洞爺湖こと洞爺湖仙人だった。


「久しぶりじゃねーヨ、選ばれたって勝手に選んだだけだろーが駄目仙人。三十六巻で表紙まで出してやったのにまだ足りないアルか?暇なら部屋でシコシコやってろヨ。」


寝起き最悪の神楽はゴミを見るような眼を洞爺湖仙人へ向けた。


「ちょっと神楽ちゃん、鬱陶しいのは解るけど駄目だよ、そんな事言ったら。」


さりげなくとどめを刺した新八。


「じゃあ銀さん、僕ら向こうでテレビ見てるんで終わったら教えて下さい。」


神楽と新八は仙人へ背をを向け、画面の隅にあるテレビへ向かった。



「……」


涙ぐみながら洞爺湖仙人は主こと銀時を見つめる。


「なんだよ!俺何にも言って無いからね!?何か俺が悪いみたいな眼で見てるけど!」



「いや、すまない。本題に入ろう、いろいろ考えると何か辛いから…とりあえずこっちへ来てくれ主。」


洞爺湖仙人は設置されたモニターへ向かった。


銀時もその前へ向かう。
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