その他
□BANGRANG
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「無理…」
『ん?』
玄関まで来てこのまま☆を帰そうか迷った。沖田さんの名前を出したのは、俺に少なからず不満があるのではないか、と思ったからだ。あるならこの際全部言って欲しい。晩稲とかも…頑張って直すから。それが原因じゃないとしても……俺が気になっちゃって嫌だ。
「…泊まってけば?俺が起こすよ?」
『大丈夫だよ。ごめんね、さっきの奴のせい……?顔色…は普通赤くなるか…ぇっ、ごめん、平気…!?顔真っ青だよ!?…ホントごめん!!気持ち悪いの…?』
「違う…」
『そう、なの…?ならいいんだけど…お大事にね?』
「うん…」
『…じゃぁ、お騒がせしました。ばいばい』
「……」
『っわ!?』
靴を履こうと屈みかけた☆は少しよろめく。俺は餓鬼みたいに行かないでと言葉なしに☆の服の袖を引いた。振り返った顔は心底不思議そう。多分今の俺のは不機嫌丸出しだから。
『……なに?ぁ』
…俺は暫しの沈黙の後☆を抱き寄せた。小さな体が強張っている。思い返せばキスは愚か抱き締めた事すらなかった。もっと引き寄せて☆の肩に顔を埋める。ふんわりとする甘い香り。癒される…。柔らかい…。これが女の子…。髪を指で透いたり撫でたり。あぁ、幸せ。これを知らなかった俺は人生損してた。
「☆…」
『…っ!?、ぇ、ぇっ!?』
「……」
『え!!ちょっ、ちょちょちょちょ…!!』
一度体勢を整えて向き合い…キスしようとしたら止められた。
やっと気づいたか…俺の作っている映画と同じ、キスへの流れ…
☆は黙(だんま)りを決め込むが涙目は確実にそそり俺の奥手を開放へと導く。押しに弱いのは付き合う前から知ってる。だから…
「…俺じゃ……駄目?」
と聞きながらも顔は互いの唇に吐息がかかるほどの近距離に迫る。
男がこんなこと言うのは変かもしれないけど、自分なりの色仕掛け。渾身の感情と抑揚を込めて放った。
☆はテンパってモゴモゴ言ってこの場を凌ごうとする。でも残念。意地悪で嫉妬深い俺はそうはさせない。視線は交わらせず距離も保ったらままじっと許可を待つ。
時が経つに連れ、俺が絶対に引かないと☆は折れた。言葉なしでもその証拠に俺を拒んでいた手のひらはぎゅっ、と握られ服を掴む。瞼は閉じられて長い睫毛が伏せられた。
『…ン…ッ』
「っ、」
まずは口先が軽く触れ、続いてゆっくりと全体的に押し付ける。情けないけど☆の発した声につられてビクリと体が跳ねた。映画みたいに舌を入れたりする濃厚なキスじゃない。けど、俺が最も伝えたかった愛情を表現する。
ふにふにしててありえない程柔らかい。特に下唇。癖になる感覚に堪らず食む。軽く吸い付くと☆から小さく声と熱い吐息が漏れた。
トントンと軽く叩かれて離しての合図。足下に視線を落とすと、キスをする際抱き寄せ方が少々荒かったのか、☆はつま先立ちになってよたよたふらついている。名残惜しいけど可哀想になったので唇を離した。
☆の顔は紅潮している。俺もそうなっているのかもしれない。終えて恥ずかしさを再認識。目も合わせられない。結局逃げるようにまた柔く抱きつく。
『……妬いてくれたの?』
「かなり…」
『…嬉しい』
「……ふざけんな、妬いてる方はマジで辛いんだから…」
『ぁ、えっ?頼人怒ってるの?』
「いくら沖田さんだからって☆は渡せねぇ…」
『…え、何の話?』
「は?」
『私台詞言っただけだよ?』
「沖田さんとああ言う事したかったんじゃないの?」
『へ?』
「え?」
『おきっ、っ!?無理っ!!無理無理無理無理っ!!!!バカッ!!なんて事言うの!!あんな…!!っ…これから沖田さんの事見れないっ…!!』
「なっ!?え゛っ…!?違うの!?」
『違うよっ!!したいと見えるはまた別物です!!私そんなつもりで沖田さんの名前出したんじゃない!!』
「でもあのヒロイン☆に似てたし、☆はアイツが沖田さんに似てるって言ったから手っきり抱かれたいのかと思って…!!」
『はいっ!?…っ!!変態っ!!あの子私を被せて見てたの!?それで沖田さんと掛けて一人興奮してたワケ!?』
「被せたんじゃなくて似てて…!!」
『帰るっ!!!!』
「ごめん、っ…!!」
『妬いて欲しいからって、人を傷つけてまで浮気する女じゃない。……私は頼人が好きで、捧ぎたいのも頼人だけであって……』
「え、何照れてんの?」
『照れてないよっ!!…それから変な意味で捉えないでね!?気持ちを捧ぐわけであって…その、さっきの映画みたいのは…、?、ごめん、あれ?何言ってんだろ…』
「……変な?」
『忘れてごめんっ、もっ…、ッ、ありがとじゃあね!!』
「あっ、おい☆待っ…!!」
紙一重で俺の腕をかわしドアをブチ開けて出ていった。パタパタ…と駆けて行く音がする。
捧ぐ…?映画みたいなのを…、捧ぐ?まさか…それって…
「ヤバッ…!!」
あぁ、ジョナサン…今ならお前が2q追った気持ちがわかるぜ……
そしてジェニファー…普通嫉妬するよな、俺本気で挫けそうになったもん
しかし理解し納得している場合ではない。言った当の本人は俺が言葉の意味を理解する前に出て行ってしまった。
☆は俺が追いかけてこないとでも思ってるのか…?
追うに決まってんだろ
俺は変な意味も全部くるめて☆が欲しい
「自衛官舐めんなよ…」
きゅっと靴紐を固く結び、☆を追うべく俺も直ぐ様飛び出した。
====BANGRANG=====
真の【神風】を見せたのは捕まえてからの話
☆おしまい☆
なんか変態オチごめんなさい
よくわからんですね。
投げやりで終わり謝罪。
でももったいないオバケが出たんですよ…!!
べっ、べべべべBE辺部別にアンタの事なんてスキじゃないんだからねっ……!!
……的なね。ヒロインかしらね?←
そしてこの後☆様は永井君によって捕獲されます(笑)
口調わからんです(^∀^)>ウヘ
☆様ここまで読んでいただき本当にありがとうございました(^3^)/{てぃ〜にゃ)