嘘喰い
□風船はグロスカラー
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何をやっても駄目
何をしても駄目
今こそ完璧な存在で在るべきなのに…
『………』
先程まで珈琲が入っていた空の紙コップを見つめる
私には何もないのか…
『はぁ〜〜………』
休憩室には私1人
当たり前だ
本来なら勤務時間中なのだから皆さん居なくて当然
私は自分の犯した失敗に耐えきれず仕事場をそっと抜け出してきたのだ
『(今ので幸せ大分逃げたかなぁ……)』
いつ頃戻ろうか…?
然り気無く溶け込んで何事もなかったかのように作業を再び始めるべきか?
正直に謝った方がいいのか…?
ここに来てやっと事の重大さに気づいてきた私
『そもそも女で賭朗に入ろうとした時点で私の選択ミスは始まってたんだよなぁ……』
カチャンッ
『カチャン……?』