SHORT DREAM

□やっと繋がる
2ページ/2ページ

『…気付いてたんだ』


そう言いながら出ていく俺。


視界に入るのは、目に涙を貯めたその子と、俺を見るシカマル。


シカマルはツカツカと俺の前まで歩いてくると、俺の腕を引っ張り自分の腕の中におさめた。


『「なっ…!?」』


被る私とあの子の声。


「俺が好きな奴、コイツだから」


そう言ってシカマルは見せ付けるように俺を抱き締めた。


シカマルの腕の中から見たあの子は、悔しそうに顔を歪めて走り去って行った。


「…行ったみてぇだな」



シカマルがポツリと呟く。


『…なん、で…?』


小さく呟いたのに、シカマルには聞こえたらしい。

返答が帰ってきた。


「…さっきの、嘘じゃねーからな」


『は…?』


キョトンとして言った俺に、シカマルはため息をつく。


「だから…好きだっつってんだよ!」


グイッと引き寄せられて、距離が余計に縮まる。


『…うん。俺も』


上がる口角を隠さず、俺もそう言った。





やっと、繋がる

(やっと繋がった2人。これから始まる、2人のLOVESTORY)
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ