SHORT DREAM
□やっと繋がる
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『…気付いてたんだ』
そう言いながら出ていく俺。
視界に入るのは、目に涙を貯めたその子と、俺を見るシカマル。
シカマルはツカツカと俺の前まで歩いてくると、俺の腕を引っ張り自分の腕の中におさめた。
『「なっ…!?」』
被る私とあの子の声。
「俺が好きな奴、コイツだから」
そう言ってシカマルは見せ付けるように俺を抱き締めた。
シカマルの腕の中から見たあの子は、悔しそうに顔を歪めて走り去って行った。
「…行ったみてぇだな」
シカマルがポツリと呟く。
『…なん、で…?』
小さく呟いたのに、シカマルには聞こえたらしい。
返答が帰ってきた。
「…さっきの、嘘じゃねーからな」
『は…?』
キョトンとして言った俺に、シカマルはため息をつく。
「だから…好きだっつってんだよ!」
グイッと引き寄せられて、距離が余計に縮まる。
『…うん。俺も』
上がる口角を隠さず、俺もそう言った。
やっと、繋がる
(やっと繋がった2人。これから始まる、2人のLOVESTORY)