「シカマル、手伝ってよ!」
「めんどく・・・・せェ・・・・・」
シカマルは目の前にある物を見るなり真っ青な表情になった。
くるみはニコリと綺麗(営業スマイル)な笑みを浮かべながら、シカマルの方に手をやった。
「さ、シカマル!やろう!!もしかして嫌?」
「待て、嫌の以前に、お前は女か」
「失礼なこんな可愛いらしくてか弱い少女が男にでも?!」
「自分で言うな。つかそんな弱いは少女がいきなり熊を狩ってくるか?!」
シカマルの目の前のあるのはそう、もう昇天済みの熊の死体であった。くるみは唇を尖らせ、両手でシカマルの右手を掴んだ。
「失敬な!!か弱い少女くらい熊の一つや二つくらい、狩るよ!!」
「狩らねェよ。めんどくせェ・・・・」
やる気のないシカマルは、掴まれてない方の手で自らの右肩に手を添え、首を回した。そんなシカマルを見て、くるみはシカマルの手を力強く握った。
「イテッ!!イテテテテテ!!!ちょ、馬鹿!!力入れすぎだ!!」
「これくらい護身術で私も覚えたの!!か弱いから!!(ギリギリギリ)」
「いやいや、矛盾してるぞ!!色んな意味で矛盾してるぞ!!」
「してない!」「してるぞ!」の繰り返しをし、手が疲れてきたのか、くるみは力を緩め始めた。そしてついに尻餅をついた。
「くーまーなーべ、作るの手伝ってよ。」
「・・・・・何で俺なんだよ;」
シカマルは握られていた手を摩りながら、くるみの目線に合わすかのようにしゃがみ込んだ。くるみは一瞬目を見開き、考え込んだ。
「えっとー・・・・手頃な駒??」
「くるみにとって俺は手頃な駒なのか?!」
くるみは薄く笑みを零しながら、困ったように笑った。そんなくるみを見るか否か、シカマルは立ち上がりくるみの手を掴んで立ち上がらした。
「――・・・・まァ」
そう一言漏らして、頬を掻くように照れているシカマルは、くるみからの視線を外しながら、ゆっくり口を開いた。
「手伝ってやんねー・・・・・こたぁはねェよ。」
と言った。くるみは嬉しそうに笑みを漏らした。照れ隠し少年と鈍感彼女
「じゃあ取り合えず脱いで!!」
「関係性がねェよ!!めんどくせぇよ、馬鹿くるみ!!」
「良いじゃん!!めんどくさくて結構!!ケチッ!!」
オマケ
「いやー、熊鍋思ったより美味しかったね!!」
「・・・・・食べたことねぇのに食わしたのかよ・・・・」
「うん」
「否定の言葉はねぇのかよ!!」