過去作品2

□好きなんだから仕方ないじゃないか!
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ああもう、むしゃくしゃする!!



 苛々している俺は勢い良く地面を蹴り飛ばし、鞄を乱暴に振り回しながら、学校の門から飛び出した。
 自転車登校じゃない俺は、ただただ足に力をいれて走った。


 俺が怒っているのは、馬鹿くるみの他になにもない。

 あの馬鹿、俺を差し置いて一護とか市丸とかと話して・・・・下心が丸見えなのがわかんねぇのかよ!!

 がらじゃないかもしんねぇけど、正直ヤキモチを妬いていたに違いねぇ。嫉妬して悪いのかってんだよ!!


くるみ「冬獅郎〜、待ってってばぁー」


 自転車のくるみはすぐ俺に追い付いて、自転車から下りた。


くるみ「もー、彼女を置いて帰るなんて、彼氏として失格だぞ」


 明らかに俺が怒っているのに気がついてない・・・・


冬獅郎「んでもねぇよ」
くるみ「なにをぉう!!は、さては」

 
 くるみは俺の耳元に近づいて、小声で「一護とギンちゃんに嫉妬してたの?」と言った。んだよ、分かってんじゃねぇかよ。俺は図星をつかれたのがちょっと嫌だったから、返事はせず頭を荒々しく掻き乱した。


くるみ「冬獅郎可愛い〜!!嫉妬してくれてたんだぁ」
冬獅郎「う、うるせぇ!!」


 くるみが抱き着いてくるから自転車が倒れる音がして、くるみの鞄と俺の鞄が地面に落ちた。


くるみ「冬獅郎が嫉妬なんて、やっぱり私って愛されてるんだ!!」
冬獅郎「ばっか、声がでけぇよ!!」


 暫くコイツには敵わなそうだ。


 
!!
でも愛してるって耳元で囁いたら
くるみの方が耳まで真っ赤になる

立場逆転はゴメンだな




 

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