過去作品2
□愛を奏でる
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悟空「なぁなぁ、くるみ??」
くるみ「んっ、なぁに悟空??」
桜の木の下でご飯を一つ取り、お茶を口に含んだ。そんなくるみを眺めながら、悟空はケロッとした顔で、
悟空「"恋"って何??」
くるみ「――---・・・ブッ!!」
と言った。もちろんそんな事を言うと思わなかったくるみは、口に含んでいたお茶を、吹き出したのは言うまでもない。
くるみは半ばビックリしたように、悟空を見つめた。
くるみ「なっ、何でいきなり・・・??」
悟空「昨日読んでた本に、"恋"とか"愛"とか載ってた〜。」
くるみ「・・・気になったから、聞いてみた訳??」
悟空「うん!!」
悟空は濁り気のない表情で笑った。もちろん、くるみはそんな事を口で説明できる程、達者でなく、むしろ知らない方に近かった。キラキラ目を輝かす悟空の期待を裏切る事も出来ずに、仕方なく考えてみた。
くるみ「・・・・・・温かい・・・事じゃないかな??」
今の精一杯の言葉を、吐いてみた。
もちろん悟空に伝わるはずもなく、「何それ??」と質問されたのであった。
くるみ「なんて言うのかな・・・恋は苦しくて胸が温まるような事で、愛は・・・心じゃないのかな・・・??」
悟空「あっ、分かった!!俺、恋の方知ってる!!相手を見ると、胸が自然に軽くなるんだろ?!」
くるみ「わっ、それだよ!!よくわかったね!!」
悟空「だって俺がくるみに抱く想いと一緒なんだ!!」
再び笑顔で、悟空はくるみの腰に抱き着いた。ぎゅーっと、優しくて強く抱き着いた。
悟空「なぁなぁ、くるみ。」
くるみ「えっ、あっ、うん・・・・何??」
少し思考が空に飛んでいたくるみが、悟空の呼び声によって帰ってきた。
悟空は猫のように擦り寄りながら、くるみを見上げた。
悟空「こういう気持ちって、何て言うのかな??」
嗚呼、神様・・・
この子は確信犯なんですか・・・?!
今から僕は、君と愛を奏でる
「ねーねーくるみ??」
「・・・ッッ///(悟空の馬鹿ーーー!!)」