1日1ハロウィン!

□柔造
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「柔ちゃーーん!トリックオアトリートしようよーー!」

「だが断る!」


ケチんぼー、坊は二言返事でオッケーくれたのに。柔ちゃんもとい柔造はいつも私には厳しく接する。あれはやだこれはやだ、いやあれをしろこれをしろ。お前は私のお母さんか!
柔ちゃんは経を開いた。


「大体、うちは寺や。んなとこでハロウィンするなんて普通ありえへんわ」

「寺なのに祓魔師(エクソシスト)の方が笑えるけど」

「経は殴るためのもんちゃうんやけどな」


やれやれと柔ちゃんが経を畳あいた!いた!いたい!経で叩かれた!大事な経で叩かれた!からかっただけなのに叩かれた!


「柔ちゃんのドエム!」

「そらるう子やろ」


しまった、ドエス立ったような気もしなくもないなぁ。(自信ない…)
とりあえずトリックオアトリートをしたいのに、柔ちゃんはなかなか首を縦に振らない。くっ、奥の手を使うしかないのか!


「柔ちゃん!やってくれなきゃ、柔ちゃんの恥ずかしい写真をばらまくよ!」

「うげっ!それどこから入手したんや!?」


曰わく、申には賢く使え。バーイ蝮ちゃん。
柔ちゃんがおねしょして大泣きしてる写真や廉くんが犯人扱いされた志摩家事件が実は柔ちゃんが犯人だったりと。溢れんばかりの恥ずかしい写真の山々。


「どうだ!トリックオアトリートしたくなるでしょ!」

「ぐぅ……っ!ひ、卑怯や……!」


ハロウィンのためならなんでもしよう!
柔ちゃんの頬にぺちぺち写真を当てながら、さあどうすると尋ねた。勿論。


「…………今回……だけやからな!!」

「やっりー!」


ツンデレってこのことなんかね!にまにま笑いながら柔ちゃんに手を差し出す。トリックオアトリート!さあ、柔ちゃんは何をくれるかな?


 

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