1日1ハロウィン!

□クレオ
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「はぁ、ハロウィンパーティーねぇ……」


貴族や軍人によるハロウィンパーティーことダンスパーティーを主催することになった親父は、うむと逞しい顎髭を撫でる。


「クレオ嬢とお前が婚約していることを公表するだけだ。そうだな、いつものパーティーとは多少異なる点は、仮装しなければならぬことだ」

「仮装ねえ……」


ぼりぼりと頭を掻く。
いやなんだ、ロリコン公表もかなりキツいんだが、仮装って点も気になる。視界の端にちらつく古代教科書で見た狼の仮装。絶対着たくない。


「クレオ嬢はるう太、お前のために魔女の衣装にするらしいぞ」

「意味分かってないだけだろ」



○ ○ ○



「意味わかんねえ……」

 
仮装した上に仮面ってなんだよ。
何故か仮面舞踏会の形式を盛り込み、ハロウィンパーティーを開催していた。いや、絶対違う気がする。


「るう太兄ちゃん!お菓子なくなっちゃうよ?」


クレオがお菓子の皿片手に近付いてくる。いや、なんだ。目のやり場に困る。胸は開いてるし、足のスカートは短いし。年頃ならまだしも、年頃ではない。まだ早い。


「あ、ああ…。お菓子、貰うよ」


だから頼むからその格好で近づかないでほしい。目のやり場に本当に困る。
クレオはこてんと小首を傾げ、にへらと笑った。


「るう太兄ちゃん、その格好カッコいいね」

「は?」

「でも、」


王子さまのほうが良かったなぁ。

なんて呟くクレオより俺の顔が真っ赤になったのは、多分純粋に恥ずかしかったそれだけのはず。決して邪な感情はない!断じて!


 

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