1日1ハロウィン!
□秀吉
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「なんで猫又!?」
「聞くでない、るう子よ…」
げんなりとした様子で秀吉がカボチャの鞄を差し出す。何これ、と問いかければなんでもイベントに必要らしい。
イベント?イベントなんてあっただろうか?
「学園長が朝に思い立ったらしくの、いきなりハロウィンを始めたのじゃ」
「思い立ったら吉日みたいなババ…学園長だからね」
なんでも鞄一杯にお菓子を溜め、クラスの合計を競うみたいだ。なので本日はお菓子日和キャッフーイ!なんて叫びたくなる。
「キャッフーイ!」
「何事か!?」
あ、いけね口から出た。
秀吉がそうそうともう一つ紙袋を差し出す。…まさか!
「尾が九つあるから…九尾かのう?」
「仮装来たガッデム!」
知らんぷりできませんでしたよ田舎のおっかんおっとさん。デザインは申し分ないのだが、正直似合わないと思う。秀吉交換しない?と提案したら怒られた。
「わしも女子ではないのに、この裾の丈が短い服を着ているのだぞ?」
「ぅぅ゛……」
「我慢してさっさと着よ」
秀吉は紙袋を押し付け、着替えるように促す。いやなに、嬉しそうだな秀吉、さすが雄二の悪友の1人だよこんちくしょう!
「じゃあ、秀吉。お願いがあるんだけど…」
「む?」
「写真撮ろうよ!」
「お断りじゃ!!!」
だろうねー、と表面上諦めながらちらりとムッツリーニを見る。アイコンタクトを交わし、秀吉写真を予約した。ふふ、お菓子なんかより嬉しいものを入手できる!