1日1ハロウィン!
□明久
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※ハロウィンって言うか例の召喚獣ネタ
「あははは、明久らしいや!く、首な、首なしっ、デュラハン格好いいのに、ば、バカとか!あははは!」
「わ、笑うなよ!」
びたんびたんと笑い転げるるう子に、嘆息がもれる。全く、なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだ。
僕が見せ物に腹が立っているのか、それともるう子が面白おかしく笑っているからか、はたまた両者なのか。どちらにしても僕ばかり損をする。……後で覚えとけ、学園長(ババア)……!
「あーおもしろ!」
「僕は楽しくないし面白くもないよ」
「私が面白ければいいの!」
ジャイアニズミとは殴りたくなる。
雄二と一緒に他人の不幸は蜜の味同盟――参加者2人の同盟――を組んで本当僕の不幸が好きなんだから。
……あれ、変だな。晴れてるのに雨が降ってやがるぜ。あはははー………………はぁ。
「……(そー…)」
ちょん(るう子が召還獣の頭をつつく)
ごとん(無情に落ちる音)
「あ゛いたあああ!」
フィードバックフィードバック!
トラックにぶつかるのと非にならないくらい痛みが頭に……!
るう子なんかまた笑ってるし!
「ああもう!僕ばっか不幸だ!るう子の召還獣も見せてよ!」
「え?あ、もう居るよ」
そこと僕の後ろを指差す。
え、いたっけ?
訝しみながら振り返ると、そこには立派な貞子が――って!
「うわあああ!?」
なんで迫ってくるの!?なんで!?
僕は慌ててエリアから逃げ出した。相変わらずるう子はゲラゲラ笑っているけど……なんで貞子なんだろう?
聞けずに口ごもったのは、多分貞子が怖いからだ。
「(髪が長いしか当てはまらないなんて、不公平だけど……ま、いっか)」
るう子の含み笑いの意味も分からず、僕は小首を傾げんばかりに頭を捻らせた。なんで貞子だったんだろう。エリアが消えたら聞きにいこう。……今は、自殺行為だ。