過去作品

□いっその事
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嗚呼、


この血濡れた眼に、お前の顔は


あんなにも妖艶に見えたのは、


このが最後に魅せてくれた


蜃気楼





「おい、」
「・・・・・・」
「いつまて寝ている。」
「・・・・・」
「起きろ。」
「・・・・・」
「いい加減にしろ」



 どんなに問い掛けても、帰って来ない。
 どんなに名前を呼んでも、返答がない。



『・・・・・愛してい、る。』



 こんなにしたのは・・・・


いっその


(羽をもぎ取って、)

(一生、側にいて欲しかった。)








 

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