過去作品
□明日は来るの?
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恐れて恐れて、大嫌いになった。あれを見るのが、怖くて......
だから目を逸らして来た。
誰かが救ってくれるって思ったから
こんな現実、嘘だって言って欲しかった。
認めたくないからでしょ?
また抱きしめて欲しかった。
あの大好きな腕で、抱きしめて欲しかった。
結局
私は
弱いまま
泣きつづけるのね.....
私は目の前にある骸に、手を伸ばした。冷たくて、青白くて、綺麗なままだった。辺りには金属のぶつかり合う音。
「くるみ!!武器を取らぬか!殺されてしまうぞ!」
うん.....分かってる。
「あーた、早くしないと殺されてしまうさ!」
うん.......少し待ってね。
誰の声だか分からないほどに、声が飛び交った。
今の私は、武器を取ることも、動くことも出来なかった。だって
「ヨウゼンさん.....ッッ!!!」
目の前の大好きな彼の死を、ただ感じることしか出来なかった。
「もう、一人じゃ生きて行けないよ?ヨウゼンさん........」
ヨウゼンのこんぱくが、空高くへ舞い上がった。
「くるみ。大好きです。これからも」
「イャアアアァァアア!!!!!!」
私は、武器を振り回した。
それでも明日はくるの?
私は......辛い。