過去作品

□空模様より恋模様
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 くるみは窓のさんに、手を掛けながら空を見上げた。


「・・・・・・雨。」


 そう、外は雨。黒い入道雲が、今にも怒りだし、雷を降らすような雨だった。
 くるみはつまらなさそうに、外をずっと見ていた。ふと頭に誰かを描いた。

 くるみの恋人で、最愛の彼。黄 天化であった。
 本来、今日はデートの約束をしていたので、気分は最悪だった。


「・・・・・・雨の馬鹿。」


 少し唇を尖らせ、くるみははっきりとした口調で言った。


「今日のデート、すっごく楽しみだったのになぁ・・・・・・」
「誰と?」
「そりゃあ天化に決まって・・・・・・・」









「て、天化?!」
「よっ♪くるみ♪」


 そこには、道徳の元にいるはずの天化がいた。所々が水に滴っていた。
 くるみは何の事だか分かり、小さく笑って、「ちょっと待っといて」と言って、タオルを取りに行った。




「はい、」
「サンキュー」


 笑顔でタオルを受け取った天化は、頭を拭き始めた。


「天化、何でココにいる訳?」


 冷静な様な、呆れた様な喋り方で、くるみは喋った。天化は相変わらずな笑顔で、


「くるみに逢いたかったからさ。」


と、さらりと言った。





 
空模様より恋模様


私達の恋模様は、一生晴れね。






 

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