過去おまけ掲載文
□おまけ
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ホワイトデー記念作品。
博士とイチャイチャティーパーティー!バレンタインの続き、本編設定です。
◇◆◇◆◇◆
「うわぁ…美味しそう!!」
目に飛び込んできた、色とりどりの美しい菓子に、
ユウは感嘆の声を上げた。
赤、白、緑、黄色にピンク…色鮮やかな洋菓子達が、整然として並んでいる。
「これ、マカロンですよね?私、初めて食べます!」
「そう?よかった、喜んでくれて…欧州から取り寄せた甲斐があるよ。」
可愛らしくも美味しそうなそれらの菓子を、嬉々とした様子で眺めているユウの姿を見て、サカキは目尻を下げた。
「えっ?わざわざ欧州支部から取り寄せたんですか?」
何で?と言う顔で博士を見つめていると、彼は決まりの悪い顔をしながら、徐に頭を掻き始める。
「…いや、先月…君に酷いことしちゃっただろ?
だから‥その…お詫びというか…まあ、今日はホワイトデーでもあるし…」
歯切れの悪い答え方。
あの時のことを、本当に反省しているのだろう。
しどろもどろで、謝罪の言葉を紡ぐ彼の姿が可愛らしくて、絆(ほだ)され、思わず口元が緩んでしまう。
「もう…謝るのなら、最初からしなければいいのに。」
「…面目ない。」
「もう怒ってないですよ。
それと博士…出来ればもう少し加減してください…
その…動けなくなっちゃうので…」
口にするか憚れたが、言っておかないと、今後の任務にも支障をきたしそうなので、顔を赤らめながらも言葉を紡いだ。
彼と繋がることは嫌ではないのだけど…その…激しすぎて、腰が立たなくなってしまうのだ…
天下のゴッドイーターを、腰砕けの状態に出来るこの『技巧師』に、
上目遣いで、軽く睨み付けながらそう言うと、『善処します』と目を細めて笑われた。
この様子では、自分の意見を聞き入れてはくれなさそうだ。
「さて、何時までも眺めていないで、食べようか?
珈琲を淹れてくるよ。君はモカが好きだったよね?」
「あ、はい。後、ミルクも頂けますか?」
『畏まりました』と、執事然とした礼をし、博士はリビングを出ていく。
それじゃあ、お皿に移しちゃおう。
彼の背中を見送ると、ユウは箱の中から、マカロンを取り出し、彼とのお茶会の準備を進めた。