泡沫の夢
□ミッション!!アムリタを入手せよ!
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「リンドウさ〜ん!!」
「うおっ!!」
リンドウが廊下を歩いていると、いきなり後ろから誰かにタックルされた。
誰かと思い振り向けば、コウタが自分の腰に、しがみついている。
「お前、何やってんだ?」
「リンドウさんに、お願いがあるんです!!」
と、張り付いたまま目を潤ませ、上目遣いで自分を見つめるコウタ。
はっきり言って、全く可愛くない。
「分かったから、とりあえず離れろ、な?
変な風に見られるだろうが。」
「お願いきいてくれるって、約束してくれなきゃ離れないッス!」
意地でも離れるもんかと、コウタは腕に力を込める。
華奢な体つきをしていても、やはりそこは男。
引き剥がすのには苦労しそうだ。
「あー!たくっ!鬱陶しい!!何なんだ?そのお願いってのは?」
「実は…」
◇◆◇◆◇◆
「なるほどな…それで強くなりたいと?」
リンドウの部屋に、入れてもらったコウタは、
向い合わせでソファーに座るリンドウに、情けない顔をしながらことの顛末を語った。
「…俺、あいつに大見得切ったのに、逆にあいつに助けられちゃって…
格好悪いっていうか…」
男の沽券に関わるということなのだろう。
気持ちは分かるが、何故それを自分に相談するのか。
…俺の神機は、ロングブレードだぞ?
銃と剣では、そも戦闘スタイルが違いすぎる。
畑違いというやつだ。
自分のアドバイスが、役立つとは思えないのだが。
「……お前の神機モウスィブロウは、元々うちの姉上…もといツバキ教官が使用していたものだ。
いい手本が近くにいるんだ、本人に直接師事してもらえばいいだろ?」