拍手小説

□拍手2〜蝉時雨〜
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蝉時雨がうるさい7月の午後。
授業もあと数日を残すだけとなり、テストを終えればもう夏休みだ。
眠気を誘う数学の授業。いつもならうつらうつらと授業を受けているのだけれど、今日は違う。
いや、今日も、だ。
じわりと、汗が流れ出した。
喉が乾く。
だけどこれは夏のせいだけじゃないのは分かっている。
俺は、後ろの時計を確認するふりをして斜め後ろを盗み見た。




けれど。





ばちっと音がしたような気がした。
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