夢物語(ブック)

□雪
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冬に入り寒さが一層厳しくなってきた。特にここ最近、厳しい寒さが続いてる。もしかしたら明日辺り雪が降りだすかもしれない。
柚子は、雪を見たことがあるのだろうか?彼女の喜ぶ姿を想像しながら長州藩邸と足を急ぐ。

「小五郎さん、お帰りなさい。遅くまでご苦労様です」
「ただいま。待っていなくてもよかったのに。」

藩邸に着くと柚子が出迎えてくれた。夜も更けているというのに帰ってくるのを待っていてくれていたことが嬉しく思う私は、彼女に惚れ込んでいる証拠なのだろうか。晋作が、柚子のいる時といない時では表情が違うと言っていたことを思い出す。


「小五郎さん、おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ。暖かくして寝るんだよ。」

「はい」と返事をして柚子部屋の中へと消えていく姿を
見届け、私も自室へと足を進める。







 



 
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