□お話つめてみました
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初お題 日記にあったものを引っ張ってきました。



臨也さんはひどい人だ。
人をもてあそぶことを楽しんでいる。彼に言わせれば人間のすべてを愛しているから、らしい。愛される人間側としてはとても迷惑な話だ。そんなおおよそ最低と思われる彼なのに。
そんな彼が好きな僕は何なのだろう。
僕は臨也さんに恋をしている。理由は、わからない。顔だけは良いからかもしれない。非日常的な存在だからかもしれない。
正臣にも、杏里ちゃんにも言われた。臨也さんだけは、やめておけと。
それは当然だろう。彼のせいで人生を狂わされた人間は多いだろうし、それにより恨まれることも多い。以前僕がかかわった騒動も、探ってみれば彼が黒幕だった。いったいどれだけの火種を巻いているのかわからない。その腹のうちもわからない。得体の知れない人。
何でだろう。

「人間の好きっていう感情は、種類こそいろいろあるけれどその多くに理由なんて無いものさ」
「そういうものですかね」
「大体、俺が愛しているんだから。帝人ちゃんも俺を愛すべきなのさ」

無茶苦茶なことをいってくれる。とは思うものの、その言葉で僕の中で答えが出たような気がする。妙に納得できた。
もはやコレは恋とはいえないだろう。


バイバイ、恋が死んだよ。(こんにちは、愛が生まれたよ。)



お題配布元「確かに恋だった」
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