Bleach:惑わされる真実
□崩壊
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「それでは、率直に聞きます。サラ君の母親を殺したのは誰なんですか?」
『?!』
「・・・・・・・朽木・・・・白夜だ。」
「そんな・・・・」
ガタッ!!
「サラ・・・・!!」
言っている意味が分からなかった。母は人間で、父と出会って、結婚して、私を産んだ。でも交通事故で私が物心付く前に亡くなり、祖父母に育てられた――――。
自分が信じていたものが、何もかも崩れた。
想像を絶するその目の前にたたき出された真実に、サラは腰が抜けて立てなくなった。
「サラちゃん!」「サラ君!!」
浮竹と京楽はサラの下へ駆け寄った
『どう・・・して・・・・』
涙が瞳から零れ落ちる。
サラは元柳斎を睨み、斬魄刀に手を掛けると、強大な霊圧を放った。しかしその霊圧は、いつもの澄みきったものではなく、黒く重い霊圧だった。
そう、まるでサラの“内なる虚”が覚醒したかのように―――
『っつ・・・ぜん・・・ぶ・・言えっ!!』
その黒い霊圧を纏いながら今までと比べ物にならない霊力を放った。そして白蝶蘭を手に、瞬歩で元柳斎に切りかかる
ガキィィンッッッ!!!!
京楽と浮竹がサラの剣を止めた。その力は強大で、二人も吹き飛ばされそうだ。
『・・・止めないでっ!!・・・』
「サラ君!ちょっと落ち着きなさい!!」
二人がかりでサラの刀を弾くと、サラはひらりと扉の前まで下がる。
『っ・・・・・もういいです・・・失礼します』
サラは刀を納め、その場を瞬歩で去っていった。その後は、探ってもサラの霊圧は感じることは出来なかった。