Bleach:惑わされる真実
□おやつの時間
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「・・・時に、お主の両親は幼い頃亡くなったそうじゃな」
乱菊から聞いたのか、元柳斎はサラに深刻そうにたずねた。
『はい、交通事故でと祖母からは聞いていますが、亡骸は顔も分らないような状態で――』
「・・・それは災難じゃったな。して、お前の両親の名はなんという?」
『父は信孝、母は結城ですが・・・それが何か?』
サラからその名前が出たとき、元柳斎は眉をピクッと動かした。
「そうか――。まぁ何、ただの興味本位で聞いただけじゃ。気にするな」
『はぁ。それでは総隊長、私はこれからお世話になる隊にご挨拶に行ってきますね。失礼致します』
サラが去った後、元柳斎は再び険しい顔つきになり、じっと机にあった本を見ていた。
「月島サラ・・・・。来るべくしてココへ来た、というわけかの・・・。」
サラは元柳斎に言われたことを不思議に思いながら廊下を歩いていた。
そして、自分が所属したい隊に顔を出そうと向かっていた。その先は―――― 六番隊
『月島サラです。朽木隊長いらっしゃいますか?』
「入れ。」
サラが入ると、いつものように眉を一つも動かさず、執務に取り組む白哉の姿があった。
『あの、先ほどお菓子を作ったのでよければどうぞ。お口に合うか分かりませんけど』
「・・・・・」
えーと、今日はご機嫌ナナメなのかな・・・?
そう思ったサラは六番隊の事を言うのは後ほどにしようと思い、その場を去ろうとした。
「すまぬが、茶を入れてくれまいか?」
筆を置き、ソファーに座った白哉はサラの方に目をやると、フッと微笑んだ。
『はい!ただ今っ!!』