荒川に幸せを(長編)
□第一章 河童と星
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夕焼けは全て紅く染めていく。
荒川も紅く染まり、夕焼けを映していた。
私はそんな真っ赤に染まった荒川を見るのも好きだ。
嫌なことがあると決まって荒川の橋の上から荒川を見ることが好き。
誰もいない橋の上で私は1人思い更けて、荒川の流れで心が洗われるようだった。
今までこの橋の上で人とすれ違うことも出会うこともなかった。
この日までは、荒川では誰とも会わないと思っていた。
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