頂き物

□「「わたし、死んでもいいわ」」
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「咲ちゃん。愛してる」




澄んだ声で吐き出された告白に、この場にいた全員が固まった。告白した希と、された咲以外。




なんかいつもと違うなとは思ってた。希と咲がいちゃついてるのはいつものことだが、それがいつもより何て言うのか、甘い空気を発してることは何となく気付いてた。




でも、だ。だからっていきなりそれはないだろ希。


お前は頭のいい子で聞き分けのいい子のはずだろ?


咲、お前も笑ってないで何とか





「私も愛してるよ」



ジーザス!!


まじかよ咲、お前もか!!

……いや待て、落ち着けよ俺。
さっき自分で言っただろこいつらがいちゃついてるのは日常茶飯事なんだから、これだって




「咲ちゃん。俺は本気だよ?咲ちゃんのこと抱きしめたいし、キスしたいって思ってる」
「分かってるよ。私だって、君にキスしてほしい。抱きしめられるより抱きしめたいけどね」



うぁあああああああ駄目だこれ、日本で言う「コレあかん奴や」って言う奴だ!!

プロシュート、固まってないで何とか言えよ、イルーゾォ、お前は大丈夫かがっくがく震えてああ珈琲溢してるぞ。


って止めろお前ら抱き合うな!!しかも希が咲の上にすわんのかよいいのかそれで……あああ見つめあうな!!





「ちょ……ちょ、ま、待てよお前ら……いや、希、」
「何、メローネ?」
「お前、分かってるよな……?咲は、リゾットの…うちのリーダーの、ほら、」


しかももっと言えば、俺らだって咲のこと狙ってたし、今だってその好意が完全になくなったわけじゃないんだぞ?
それは知ってるだろうに何をいけしゃあしゃあとお前……!!



「それはよく分かってるよ。…………でもさぁ」
「な、んだよ」
「仕方ないじゃん。好きになっちゃったんだから」



し か た な く ね ぇ!!



お前誰に言い寄ってんのか分かってんのかよ生きてきたこと後悔するようなやり方で殺してやろうか!
目玉くりぬいて爪剥がして生きたまま動物に食わせてやろうか!?






って、希じゃなかったら言ってやるのに畜生…………!!










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