小説

□※それは恋です
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虎徹とバーナビーが上がったあと、イワンやネイサンが帰り、みんながお開きの雰囲気になったので俺たちも、とぼとぼと帰っていた。

俺も会話ばかりで酒はあまり進んでいなかったので酔いきれてはいないしキースは飲めない口だから飲んでいない。
お互いに理性があってあまり話も弾むことなく道を進んでいた。


このまままた流れるんだなー…と諦めかけたとき以外にもキースの方から話が舞い込んできた。
トレーニングで熱心な俺たちはいつの間にか残っていたり、と以外と接点もあったのだが…意識しだしてどうもおかしい。



「バイソン君、あの…ワイルド君とは長い付き合いみたいだね。」

「あぁ…まぁな。腐れ縁みたいなもんだ。」

「お互いなんでも知ってるのかい?」

「?…ぁぁ…大概のことはわかると思うが……?」

俺がそう返すと、キースは少し苦笑いをしたあと、言葉につまったようだった。
頭を掻くような仕草をしたあとまた口を開いた。


「あぁ…すまない、そしてすまない…変なことを聞いてしまったね。ちょっとうらやましいと思ったんだよ」

「…うらやましい?」

「あぁ…ー…親友って言える人はあまりいなくてね。ある少女と出会って恋もしたが…なにもなかったかのように終わってしまった…待ち続けたが彼女は来なかった。」

「…引きずってるのか??」


少し痛くなった。まただ。


「いや…もう、引きずってはいない。」


「……俺も好きな人がいた。
だが…打ち明けられず、そのままで諦めて新しく探してる。」

「…少し似てるんだね。」

















「あぁ…天然なお前なんかを好きになっちまったんだからな。困ったもんだ。」


自分でもわからないくらい無意識にぽろっと出た言葉。
言ってしまって我に帰り、どうしようと心底焦った。




「えっ?男なのにかい?私は華奢な方でもないから…」



…なんかずれてる気がしないでもないが。
好感触かは分からないが、この際言ってしまわねば…どうせ引き返せない。


「わかんないんだそれが。男を好きになるなんて自分でも鳥肌が立つんだが。」

「君の想い人の代わりになれるかな、私は。」

「…代わり…な。代わりだったらそこらへんの適当な女を選んでる。」


「……ワイルド君やアニエス君に嫉妬してた私がバカみたいだよ。」


「俺だってイワンやあんたのいう少女、とやらに嫉妬してた自分が最悪だ。この年になってな。」





本当に、最悪だ。



勢いでいったくせしてこのあとどうすればいいのかわからない。

…キースの方を見れば真っ赤だった。

体格もいいし、女っぽさの一欠片もないコイツが照れてるの見てかわいいと思う俺がいかれてんのか?

「バイソン君、その…代わりじゃないというなら…名前で呼んでくれないか?……是非…な、名前で呼んでほしい」


「…キース、あんたもそういう呼び方辞めてくれたら考える。」

「…アントニオ君…?」

「そう、良くできたな」





なんとなくいい雰囲気になったのでキスをしてみただけだ。
その二人の間にあるのは寂しさを埋めるための偽りの愛。




























…あれ?勢いで書いたとはいえもっとウザイくらいイチャラブにさせたかったのにな(´・ω・`)
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