オリジナル
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爽貴side
この学園は生徒会が三人制の為、生徒会室に来ても当然誰もいない。
瀬名と水無月と俺の三人だけだ。
「……生徒会の仕事…だけじゃねえだろ」
ソファにどかりと腰を下ろし、水無月を睨む。
水無月は俺に対し胡散臭い笑みを浮かべると簡易に設けてある給湯室に足を向けた。
その背が消えると、向かいのソファに瀬名が腰を下ろした。
「怪我の調子はどうだ?」
「ハッ…てめえが言うかよ」
「今は死神じゃねえしな。手出したりもしねえよ」
奴の目が俺の手が伸びている腰ポケットを見ていた。
そこにはいつも持ち歩いている戦闘用ナイフが入れられている。
手は退かしたものの、警戒心を解くことはしなかった。
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