オリジナル
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怪我をした赤石を俺の部屋へとつれていく
赤石の部屋ではないのは部屋を知らなかったから
ガチャ
部屋の扉を開けると笑顔で牙が駆けつけて来た
「あっ、李空お帰り…、 誰ソレ」
笑顔が一瞬にして消えた牙に苦笑しながらもそれに答えることは無く俺の自室へ向かう。
運よく橘達は帰ったらしく、リビングにいたのは牙だけだった。
俺のこっちの姿を知らない二人に今の俺と赤石を見られるわけにはいかない。
ベッドの上に赤石を寝かせたことでぎしりとスプリングが軋む。
気絶した赤石と一緒に組織の車で学園まで送ってもらい、そこからここまで背負ってきた。
「……取り敢えず血、拭かなきゃな」
帰りの車の中で処置をし終えた為か眠る赤石の顔は幾分か穏やかだ。
規則正しい寝息を立てる赤石を一度振り返ってから自室を出た。
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