オリジナル
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ガチャ、とドアノブを捻る。
生徒会室のドアを潜って、中に足を踏み入れて気づく。
「ああ、居たのか」
「……」
3台あるデスクの1つに座っている奴。
会計兼書記の赤石だ。
「弘人は?」
「……知らね」
「……」
「…会長」
「何だ?」
会長デスクに座って、デスクの上に置かれていた書類に目を通しながら答える。
「…アンタ、穂積の事どう思ってる?」
「……は?」
穂積…。
先ほどの屋上での事が蘇える。
《…会長。…ありがとうございました》
「……」
赤石の問いに、俺は何も答えることが出来なかった。
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