オリジナル

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授業を終え寮で部屋を探していた。


102…103…104…105。

あったあった。


学園に来た時に貰ったカードキーをドア横にある機械に差し込む。

認識の音の後、ガチャリと鍵の外れた音がした。

ドアノブを捻り、玄関で靴を脱いで部屋に上がる。

奥に進み、リビングみたいな所に着く。
そして、両端にドアを見つけた。

ドアにはそれぞれの名前が彫られているプレートが掛かっているようだ。


右が『早瀬』、左が『穂積』だから俺は左か…。

先に左のドアを開け、鞄を備え付けのベッドの上に投げて部屋を出る。

右のドアの前まで行き、静かにノックした。


―無反応。

…無視?
これは無視なのか?


ドアノブを捻ると、意外にもすんなりと開いた。
鍵はかかって無かったみたいだ。


「牙?」


部屋に入ると中は真っ暗だった。

元々暗い所に慣れている俺は直ぐにベッドに潜っている奴を発見する。

近寄っても動かないそのベッドの膨らみを突(ツツ)いてみた。

途端、俺は腕を引っ張られベッドに倒れた。

牙が上に覆いかぶさり俺の手首押さえつけてくる。


「…誰だ」


感情の篭ってない低い声だった。





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