君と僕の物語

□く
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目覚めた時、私は一人。

此処は地獄?とても静かな所ね

何も見えず、何も聴こえず1人佇む真っ暗な部屋。

天井には大きな穴。よく見ればそれは巨大なぜんまい。

自分の置かれている状況を判断しようとするが上手く頭が働かない。

その時ふと男か女か解らない、中性的な声がぜんまいから突如響いた。

「罪深き者よ。
お前はこの先永遠にこの部屋から出られぬ。」
と言った。


その瞬間思い出した全ての記憶。

今までたくさんの人を殺してきた。非道な行い。
自らの手で犯した罪の数々。


此処は結末を握る部屋。という事はもうあの頃には戻れないのか……。

頬に温かいものが伝った。
あぁ…泣いているのか。
よほど私は“あの頃”が好きだったらしい。


気づけば、両手には赤色の手錠。それは誰かが苦しみ流した血の色。

両足首には青色の鎖。
それは誰かが悲しみ流した涙。

目を背けてはいけない、とぜんまいの声が言った気がした。

「るりら。るりら。」と聞こえてくる子守唄だけが私を癒す。











どれほどの刻が流れただろう?
動かぬぜんまいに尋ねた。

けれどぜんまいは答えぬ変わりに子守唄を歌い続けた。



ある時私は気付いた。この唄の真実の意味を。

だから私はこの唄に新しい言葉を付け足した。



ぜんまいの隙間から落ちてきた小さな光。それはきっとキミがくれたメッセージ。


ぜんまいの声が言った。
「罪は決して許される事はないけれど、この“唄”の意味・“罪”という言葉を分かった今日は貴女の新しいBirthday。」





そしてどんどん光が差し込んでくる。





…──もうすぐ君に会いに行くよ。君が私を忘れてても。


私は新しい一歩を踏み出した。



ところであの声は誰だったのだろう?






────────

Re_Birthdayをイメージした。


*補足*

10年前のツナ達が白蘭に勝った頃と同じです。
だって白蘭に関わって死んだ人は皆生き返るでしょう?

それは主人公だって同じです。




120601




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