君と僕の物語
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ヴァリアーに帰ってみると、たまたまいたオカマに話しかけられる。
「どうしたのよー!?
リラ!その髪!!」
ちょ!
近いってば……!ってなに小指立ててるのよ!!なんて言葉はあえて言わずに
「…ただの気分転換よ
どう?似合う?」
わざと茶目っ気に似合わないウインクなんてしてみたりしても、ただ虚しいだけ。
「似合うわぁ」
未練を無くすために切った髪を誉められても嬉しくないのだけれど。
似合わないよりはマシかな
──何故切ったかなんてあえて言わない。
ここは暗殺部隊だ
馴れ合いはないのだから
あるのは野獣のような本能だけ。
そんな世界が私の全てである。
第三話
「指輪」