君と僕の物語

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長期任務から帰ってきて、すぐに彼の部屋に呼ばれた。



愉しそうな声がドアの向こうから聴こえる。


不覚にも手が震えていた。
手に持った日本式のお盆というものの上に乗せた珈琲の水面はまるで私の心を表すかのように揺らぎ水面の鏡は私の滑稽な顔を映し出していた。



悲しみ、憎しみが心の中を渦巻くなかそれを必死に閉じ込め一気にドアを開けた。





第一話
「こんな時に雨なんて」



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